ゆみしま日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 映画「名もなきアフリカの地で」

<<   作成日時 : 2007/11/08 00:35   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 3

 久々に映画を見ました(といってもレンタルですが)。
ドイツ系映画を見ていこうという試みのもと(ユアン・マクレガー
の出演作を見るというコンセプトもあったけれど、早くも熱が
冷めてきた(^^;)。俳優個人への思い入れだけでは映画を
見続ける情熱は続かない。特別映画好きでもないから・・)

 2003年のアカデミー外国語映画賞受賞作、
「名もなきアフリカの地で」。ハリウッド映画よりヨーロッパ映画や
インディーズのほうが優れているなんてことは全く思っていないの
ですが、非ハリウッド映画の長所は、自分が知っている俳優が
ほとんど出ないこと。これが話にリアリティを与えてくれます。
もちろん、前述のように有名俳優目当てで見る、というのも
それはまた全く正しい映画の見方だと思います。
前書きが長いですが、この映画のあらすじは、ナチが台頭
し始めたドイツを脱出しケニアに逃れてたドイツ系ユダヤ人
一家の物語。一家は両親と幼い娘の3人家族で、父はドイツ
では弁護士をしていたのですが、ケニアでは農場で働くことに。
裕福な暮らしに慣れきり、恐ろしい現実が見えていない母は
ケニアの生活になじめず毎日イライラしながら過ごしています。

 こんなとき何と言っても一番順応が早いのが子供。
娘レギーナは現地の料理人オウアとすぐに仲良くなり、アフリカ
での暮らしに溶け込んでいきます。
最初は娘が主人公かと思いましたが、父・母・娘の3人それぞれが
主人公といってよく、それぞれの立場でアフリカでの生活を送る
姿がリアルの描かれます。
父親はつらい農場での労働に疲れながらも、ユダヤ人に迫る厳しい
運命を悟ってアフリカでの生活になじもうと努力します。
弁護士からアフリカの農場労働者となって苦労する夫を、軽い失望
の眼差しで見つめ、贅沢な暮らしが忘れられず、厳しい現実も見ず、
毎日グチとヒステリーを繰り返す母親。
そんな両親の思いを知ってか知らずか、アフリカ生活を楽しむ娘。
それぞれの立場と思いが淡々と自然に描かれています。
ドイツで豊かな暮らしを送っていた大人が、そうそうアフリカでの
暮らしに適応できるはずもなく・・。

 一番リアルに描かれていたのはなんといっても母親でしょう。
アフリカになじめないとグチを言っていたのに、最後には農場に残る
決心をして、ドイツに帰ろうという夫の願いを聞こうとしないのです。
夫以外の男性に惹かれるし、3人の中で一番わがままな人物として
描かれていて、共感を得るのは難しそう・・。
ですが、母親の行動や考え方は置かれた立場を考えると私は理解
できなくもないです(完全に理解は出来そうにないですが・・)。
全編感動を押し出しているわけでもなく、きれいごとではなくリアルな
心の動きを描写するのが上手いです。母親の行動があまりに勝手
なのに、でもかえってそれで真実味を与えているんだからすごい
です。母親を支持する人はあまりいないみたいですが、彼女の役柄は
物語の重要なポイントでした。

 最も印象深かったのは、娘レギーナと料理人オウアとの友情です。
年は親子以上に(?)に離れているけど、子供を単なる子供として
扱わず、静かに穏やかに、対等の立場でレギーナに接するオウアの
姿はとても心洗われる。この2人のやり取りをメインにしたほうが
よかったような。
それだけに最後の別れは悲しい。誰にもさよならを言わずに去ろうと
したオウア。一家がドイツに帰るときが来たのです。
結局レギーナとお別れをするのですが、オウアがレギーナに言う
「あなたは賢い。プワナ(ご主人様、つまりレギーナの父のこと)を
支えてください」という言葉は泣けます。娘が父親を支える、かあ・・。
オウアは一家で誰が一番賢いか、わかっていたのです。

 時代が違うと言ってしまえばそれまでなのですが、もしアフリカに
亡命するという過酷な状況に置かれたら−?果たして自分は一家の
うち、誰に近い行動を取るだろうか?立派なことを言い続ける自信は
ないですね・・。淡々としたストーリー運びながら、人間の強さと弱さを
感じさせてくれた映画でした。名もなきアフリカの地で
名もなきアフリカの地で [DVD]

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
いつもながらの「ゆみしま」視線からの音楽や映画の紹介、興味深く拝見しています。

ワタシは先週の土曜日に「ヘアスプレー」を劇場で観ました。
1960年代の未だ人種差別意識の濃く残るアメリカ・ボルチモアを舞台にしたミュージカル映画です。
というような紹介では腰が引けるかもしれませんが、そこはエンターテインメントの国アメリカのミュージカルです。単純明快に楽しい映画でした。
そしてなんといってもジョン・トラボルタ!
配役といい、その姿といい、サタデーナイトフィーバー以来に会った彼には衝撃を受けました。
映画の中のトラボルタはとても「チャーミング」で、おそらく現実にも活き活きとした人生を過ごしているのでしょうが、30年という時の流れに、チョッと感慨深くなったりしました。

ところで、「俳優個人への思い入れでけで」見続けた映画として、ワタシの場合はジョニー・デップの出演作があります。どれも一級品の映画でした。
NAO
2007/11/08 11:59
NAOさん、いつもありがとう
ございます。最近は本やPCだけで
なく、映画も見てみようという意欲に
あふれています。
飽きっぽい私のことですから、どこまで
続くか判りませんが・・。

「ヘアスプレー」ですか、初耳でした。
J・トラボルタは「若い頃大当たり
してそれから不遇の時代を送り、
また返り咲いている」というイメージ
です。近年は色々話題作に出ている
ようですね。私はなかなか映画館へは
足を運ばないのですが、たまには
大画面で見てみようかとも思ってます。

ジョニー・デップの出演作はどれも
評価が高いので見がいがあると
思います。
反対に、ユアン・マクレガーの出演作は
かなり当たり外れが激しいので、全部
見ようという気にはなれず・・。
難しいところです。
それでもまだいくつかは見るつもりで
います(^^;)。
ゆみしま
2007/11/08 19:47
『名もなきアフリカの地で』見ました。

>最も印象深かったのは、娘レギーナと料理人オウアとの友情です。

本当に。素敵でした。レギーナの体験を通してみることができたアフリカの人々と自然。その美しさに惚れ惚れとしました。レギーナなのようなアフリカ体験できたら、と心から思いました。
ETCマンツーマン英会話
URL
2014/07/09 11:20

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
映画「名もなきアフリカの地で」 ゆみしま日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる