ゆみしま日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 映画「過去のない男」

<<   作成日時 : 2007/12/12 20:20   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 熱狂的なファンを持つフィンランドの映画監督、アキ・カウリスマキ。
この覚えにくい名前の監督、名前だけは知っていましたが、映画は
未見。近作「街のあかり」が公開されていて、ふとそれに興味を
持ったのですが行けずじまい。ならレンタルでこの監督のほかの
作品を見てみるかなーと軽い気持ちでこの「過去のない男」を
見てみました。

 これが、ヒット。大ヒットでした。あくまでも私には、ですが。
いわゆる強烈な「作家性」を感じさせる作風なので、万人受けは
しそうにない。ハリウッド映画とは全く対極の、淡々とした地味な
雰囲気。俳優陣も正直華もなく、みんなひねくれた人物ばかり。
実際私もあんまり個性が強いと合わないかも、と思いながら
見ていたのですが、とても気に入りました。
電車に乗っている主人公が駅に着いて公園でボーッとしている
ところを暴漢3人が殴りかかり、いきなり瀕死の重傷を負います。
病院で医者にあっさり「植物人間になるくらいなら・・」と言われ、
いきなり臨終を迎えます。おいおいここで終わり??と思って
いると突然起き上がる主人公。今度はおいおいB級SFのノリ
なんだけど・・・と少々唖然としてしまいます。ここだけ、ちょっと
しっくり来ませんでした。あとは全く現実的な話だけに。

 まあともかく、怪我のせいで記憶喪失になった主人公は貧困層の
暮らすコンテナ街へ流れ着き、そこで住人に見守られながら生活を
始めます。主人公の、大変な境遇に置かれたにも関わらず飄々と
しているどこか間の抜けた性格が見ていて面白い。
熱く「逆境にめげず頑張れ!」と応援したくなるわけでは全くないの
ですが、「まあ大変だけど頑張って。あっ、情けないなー」などと
思っていつの間にかこの主人公から目が離せなくなっているのです。
あとは主人公のコンテナ街でのささやかな活躍と、慈善事業を行う
救世軍の一員の女性との不思議な恋物語(と書くのも変な感じ
ですが)が淡々と流れていきます。進むというより流れる感じ。
主人公は殊更に自分の過去を探そうと躍起になっているわけでも
なく、職探しをしているうちになんとなく過去が分かります。

 ただ、主人公の過去自体は特に重要というわけでもないです。
過去が分かったところで、ごく普通の人ですしね(^^;)。
過去をめぐるミステリーでもないし。
でも、自分の過去を知り、自分が置かれていた立場を知った
主人公は新たな人生をスタートさせる決意を持ってコンテナ街へ
戻ります。中年男の愛と再生の物語、簡潔に言えばそういうこと
なのでしょうが、まあ全然そんなキャッチコピーは似合いそうに
ありません。それがこの映画のよいところ。全編を流れるちょっと
したユーモアと気のきいた皮肉。とても心地よく感じました。
見る人を選ぶとは思いますがおすすめです。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
映画「過去のない男」 ゆみしま日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる